2012年3月1日木曜日

卒業式



3月1日といえば、今は無き母校(高校)の卒業式の日でした。

昔々に卒業した私ですが、今でもあの頃の記憶が蘇ってきます。
それはそれはステキな学校で、厳粛な卒業式が毎年当たり前に行われていました。
先生に指導されてではなく、生徒達が自然にかもしだす緊張感。
それは先輩を送り出す後輩側にもあり、学年を問わず、感動する一日でもありました。

だれも無駄話どころか咳払いすらせず。だらしなく動くこともない。本当にピーンと張りつめた空気。
先生に呼ばれる名前。吹奏楽部の演奏で歌われる仰げば尊し。

退場の声がかかる頃にはもう涙をこらえられない生徒が多数。男子生徒も、普段は恐い先生も、涙していました。

退場の音楽は『春なのに』。ベタな選曲なのに、後輩達の間を通って行くときのこの曲は、何とも言えないものがありました。

田舎だったとは言え近所の他の高校ではそのような卒業式は行われていなかったようで、他の学校から赴任してきた先生達がとてもビックリされていたのを懐かしく思い出します。

あんなに素晴らしい卒業式をする学校はなかなか無いんじゃないかな。(逆に変ですかね?)

時々タイムマシンに乗ってあの時に戻ってみたくなります。それほどまでに貴重な体験でした。

卒業生のほとんどが就職組で、卒業したらもう学生ではなくなります。
『もう大人にならなきゃいけないんだ』
そういった淋しさと決意との混ざった、言い表し難い気持ちが、卒業式の緊張感を生み出していたのかもしれません。

3月1日が来るたびに、静まりかえった体育館独特の雰囲気を思い出しています。

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